「乳がんは治る病気なのでしょうか」「治療後は、これまでどおりの生活に戻れるのでしょうか」。乳がんと診断されたとき、ご自身の身体のことだけでなく、仕事や家事、ご家族との暮らしについても不安を感じる方は少なくありません。乳がんは、早期に発見し、適切な治療を受けることで、治癒を目指せる病気です。治療中や治療後の生活についても、医療スタッフと相談しながら、ご自身に合った過ごし方を考えていくことができます。今回は、乳がんの治療、治療後の生活、再発と経過観察についてお伝えします。
乳がんは、早期発見によって治癒が期待できます
乳がんの治療の見通しは、がんの進行度や性質、治療への反応などによって異なります。特に早期に見つかった場合には、治癒を目指した治療を行いやすくなります。
がんが乳管内などにとどまっている「0期(非浸潤がん)」は、ごく早い段階の乳がんです。また、1期などで見つかった場合にも、手術や必要な薬物療法などを組み合わせて治療を進めます。
ただし、「早期なら必ず治る」「治療が終われば再発しない」と一律にお伝えできるものではありません。ご自身の病状を知り、必要な治療と、その後の経過観察を続けることが大切です。
早期の乳がんでは、どのような治療を行うのでしょうか
早期乳がんの治療では、手術に加え、必要に応じて放射線治療や薬物療法を行います。治療の内容や順番は、がんの広がりやタイプに応じて決めていきます。
手術には、乳房の一部を切除する「乳房部分切除術」と、乳房全体を切除する「乳房全切除術」があります。しこりの大きさだけでなく、乳房の中でどの程度広がっているかなどを確認し、適切な方法を検討します。乳房部分切除後には、通常、残った乳房への放射線治療を組み合わせます。乳がんの治療について(国立がん研究センター中央病院)
再発のリスクを下げるために、ホルモン療法や抗がん剤、分子標的薬などを用いる場合もあります。すべての方が同じ薬を使うわけではなく、乳がんのタイプや進行状況などに合わせて選びます。
「なぜこの治療が必要なのか」「どのくらいの期間続けるのか」など、わからない点は遠慮なく担当医に確認してください。治療の目的を理解することは、不安を整理する助けにもなります。
治療中・治療後も、ご自身のペースで日常生活を
乳がんの治療を受けながら、あるいは治療を終えて、仕事や家事などの日常生活を送っている方もいらっしゃいます。ただし、回復の速さや生活への影響には個人差があります。
手術後には、腕や肩を動かしにくくなったり、痛みやつっぱりを感じたりすることがあります。必要に応じてリハビリテーションを取り入れ、回復の状態に合わせて少しずつ活動を広げていきます。乳がん治療後の日常生活について(国立がん研究センター)
薬物療法の副作用についても、種類や程度は人によって異なります。ホルモン療法中の不調や、抗がん剤治療中の体調の変化など、つらさを感じたときは我慢せず、医師や看護師、薬剤師にお伝えください。薬や生活上の工夫で症状を和らげられる場合もあります。
「以前と同じようにできない」と焦る必要はありません。仕事の時間や家事の分担を調整したり、周囲の方の力を借りたりしながら、無理のない生活を整えていきましょう。
乳がんは再発することがあるため、長期的な経過観察が大切です
乳がんは、早期に治療を受けた場合でも再発することがあります。治療から10年以上経過して再発が見つかることもあるため、長い目で経過を確認していくことが大切です。
再発のリスクを下げるため、薬による治療を長期間続ける場合もあります。ホルモン療法では10年間継続することもありますが、必要な期間は病状などによって異なります。副作用がつらい場合も、ご自身の判断で中止せず、担当医と相談してください。
治療後の診察や検査の内容・頻度は、もともとの病状、受けた治療、現在の症状などを踏まえて決めます。一人ひとりに必要な検査を選ぶことが基本です。乳がん治療後の経過観察について(国立がん研究センター)
当院でも、治療後に長く経過した方へ、定期的な診察を続ける大切さをお伝えしています。新たなしこりや続く痛みなど、気になる変化があれば、次の予約日を待たずにご相談ください。
早期発見・早期治療のために、検診と受診を活用しましょう
乳がんを早く見つけることは、治療の選択肢や身体への負担を考えるうえで大切です。自覚症状がない状態で発見されることもあるため、「痛みがないから大丈夫」と判断せず、対象となる方は定期的に検診を受けましょう。
症状のない40歳以上の女性には、2年に1回のマンモグラフィによる乳がん検診が推奨されています。一方、しこりや乳頭からの分泌物などの変化がある場合には、年齢にかかわらず早めに受診してください。乳がんの予防・検診について(国立がん研究センター)
すでに乳がんの治療を受けた方は、一般の検診とは別に、担当医の指示に沿って経過観察を続けていきましょう。
不安や疑問を、一人で抱え込まないでください
乳がんと診断されて不安になるのは、自然なことです。すぐに前向きになろうと無理をする必要はありません。治療のこと、再発のこと、これからの生活のことなど、気になる点を一つずつ医療スタッフと確認していきましょう。
六本松乳腺クリニックは、福岡市中央区六本松にある、女性医師・女性スタッフによる乳腺専門クリニックです。乳房のお悩みや乳がん検診、治療に関するご相談に、患者さまのお気持ちを伺いながら対応しています。
乳房の変化が気になる方も、検診を受けようか迷っている方も、お気軽にご相談ください。今回の動画では、榎本院長が乳がんの治療と治療後の生活についてお話ししています。記事とあわせて、ぜひご覧ください。
乳がんは、早期発見・早期治療が大切な病気です。一方で、乳房の診察や検査に対して不安を感じ、「女性医師に相談したい」「女性スタッフに対応してほしい」とお考えの方も少なくありません。六本松乳腺クリニックでは、乳腺外科を専門とする女性医師が診療を担当し、乳がん検診から精密検査、乳がんの診断、治療のご相談まで一貫して対応しています。マンモグラフィや乳腺エコーなどの検査も女性スタッフが担当しており、初めて乳がん検診を受ける方や、乳房の診察に不安がある方にも安心して受診いただける環境を整えています。乳房のしこりや痛み、乳頭からの分泌物など、乳がんが心配な症状がある方はもちろん、「検診を受けた方がよいか迷っている」という方も、お気軽にご相談ください。一人ひとりのお気持ちに寄り添い、わかりやすい説明を大切にしながら、安心して受診いただける乳腺専門クリニックを目指しています。
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