葉状腫瘍とは?乳房のしこりが急に大きくなるときに注意したい乳腺の腫瘍
「乳房にしこりがある」「以前からあったしこりが急に大きくなってきた」――このような症状がある場合、葉状腫瘍(ようじょうしゅよう)の可能性があります。葉状腫瘍は、乳腺にできる比較的まれな腫瘍です。多くは良性ですが、境界型や悪性のものもあり、適切な診断と治療がとても重要です。今回は、六本松乳腺クリニックが、葉状腫瘍の特徴や症状、検査、治療についてわかりやすく解説します。
葉状腫瘍とは?
葉状腫瘍は、乳腺の中にできる比較的まれな腫瘍です。乳腺には、乳管や小葉といった組織のほか、それらを支える結合組織があります。葉状腫瘍は、この結合組織が増殖することで発生する腫瘍で、良性・境界型・悪性の3つに分類されます。
良性
多くの葉状腫瘍は良性ですが、再発することがあります。
境界型
良性と悪性の中間に位置し、再発リスクがやや高くなります。
悪性
まれですが、周囲へ広がったり、肺などに転移したりすることがあります。
線維腺腫との違い
葉状腫瘍は、若い女性に多い良性のしこりである「線維腺腫」とよく似ています。しかし、次のような違いがあります。
| 項目 | 線維腺腫 | 葉状腫瘍 |
|---|---|---|
| 発生頻度 | 比較的多い | 比較的まれ |
| 成長速度 | ゆっくり | 急速に大きくなることがある |
| 治療 | 経過観察の場合も多い | 手術が必要になることが多い |
| 悪性の可能性 | ほとんどない | 一部で悪性 |
「以前からあったしこりが短期間で大きくなってきた」という場合には、葉状腫瘍の可能性も考えられます。
葉状腫瘍の主な症状
葉状腫瘍のもっとも代表的な症状は、乳房のしこりです。
よくみられる症状
- 乳房のしこり
- しこりが短期間で大きくなる
- 乳房の形が変わる
- 皮膚が張ってくる
多くの場合、痛みはありません。しこりが大きくなるスピードが速いことが、葉状腫瘍の特徴のひとつです。
どのような検査で診断するの?
葉状腫瘍の診断には、複数の検査を組み合わせて行います。
触診
しこりの大きさや硬さ、可動性を確認します。
マンモグラフィ
乳房全体の状態を確認します。
乳房エコー
しこりの内部構造を詳しく調べます。
MRI
腫瘍の広がりや性状をより詳しく評価します。
針生検(組織検査)
組織を採取して顕微鏡で調べ、確定診断を行います。
葉状腫瘍の治療
葉状腫瘍の基本的な治療は手術です。
手術が必要な理由
葉状腫瘍は良性であっても大きくなり続けることがあり、再発のリスクもあるため、腫瘍をしっかり切除することが重要です。
手術のポイント
腫瘍だけをぎりぎりで取るのではなく、周囲の正常組織を含めて十分な余裕を持って切除します。
悪性の場合
悪性葉状腫瘍では、手術後に抗がん剤などの治療を検討することがあります。
再発のリスクはある?
葉状腫瘍は、良性であっても再発することがあります。特に、腫瘍の一部が取り残された場合には、同じ場所に再発することがあります。境界型や悪性では、再発や転移のリスクがより高くなります。そのため、手術後も定期的な検査を続けることが大切です。
葉状腫瘍は乳がんとは違うの?
葉状腫瘍は乳がんとは異なる種類の腫瘍です。一般的な乳がんは乳管や小葉から発生しますが、葉状腫瘍は乳腺を支える結合組織から発生します。ただし、悪性葉状腫瘍では命に関わることもあるため、乳がんと同様に早期診断と適切な治療が重要です。
こんなときは乳腺外科を受診しましょう
- 乳房にしこりを見つけた
- しこりが急に大きくなってきた
- 以前からあるしこりのサイズが変化している
- 乳房の形が変わってきた
「良性のしこりだと思っていたら、実は葉状腫瘍だった」ということもあります。自己判断せず、専門医による診察を受けることが大切です。
六本松乳腺クリニックでの診療
六本松乳腺クリニックでは、乳腺専門医が葉状腫瘍の診断と治療方針のご相談に対応しています。
- マンモグラフィ
- 乳房エコー
- MRI(必要時)
- 針生検
必要に応じて、及川病院と連携し、手術や精密検査を行える体制を整えています。
まとめ
葉状腫瘍は、乳房にできる比較的まれな腫瘍で、良性から悪性までさまざまなタイプがあります。特に、「しこりが急速に大きくなる」という特徴があるため、気になるしこりを見つけたら早めに乳腺外科を受診することが重要です。多くの方にとって聞き慣れない病名かもしれませんが、正確な診断と適切な治療によって安心につながります。乳房のしこりに気づいたら、どうぞお気軽にご相談ください。
コメント